アッファシナンテ
崎本さんの言う通り。
私は今までずっと春川に
頼りっぱなしで生きてきた。
だから、春川がいなければ
春川に話をしなければ
春川のアドバイスがなければ
崎本さんを喜ばせる事さえ出来ない。
安心させてあげる事さえ出来ない。
花恋「好きよ。」
遼「え?」
花恋「私はあなたが好きよ。
ありがとう。私のために
わざわざ車まで用意してくれて。」
遼「うん。」
崎本さんは窓の外を真っ直ぐ
見つめながら車を走らせた。
その様子を見て
見当違いな事を言って
しまったのではないかと
不安になった。