アッファシナンテ
遼「そっか。気付いてたんだ。」
花恋「私が、あなたのために
してあげられる事はとても
少ない事も知っているの。
私は何も出来ない。
だから、せめて毎日
一生懸命働いてるあなたに
お帰り、お疲れ様って言葉だけでも
かけたいのよ。私の伝え方が
悪いせいで、あなたに不快な思いを
させてしまった事、本当にごめんなさい。
だけど、私は1秒でもいいから
あなたの温もりを感じていたいの。」
ちょうど良かった。
花恋がそれを幸せだと言うなら
叶えられるのは俺じゃない。
俺はその1秒がどれだけ長く
続くのかが分からないから。
遼「いいんじゃない?
不器用で、何やっても裏目に出て
でも、一生懸命生きてる女と
そんな女に振り回されながら
滑稽に無様に生きる男。
十分、バランス取れてるんじゃない?」
花恋「あなたは滑稽で無様な
生き方なんてしてないわ。」
遼「あんたは...不器用だけど
何をやっても裏目に出るけど
でも、そんなあんただからこそ
俺は好きになった。
万人の愛情よりもたった1人の
無限の愛情を大切にすべきだと
俺は思う。」
俺の事じゃない。これは。
無限の愛情を与えられる人は
俺じゃない。