アッファシナンテ
花恋「平気よ、お父様。
以前勤めていた会社では
今よりももっと早く目覚めて
いたのだから。」
父「そうか。花恋が望むのなら
すぐにでも役員にする準備は
出来ている。いつでも言いなさい。」
花恋「私、楽しいわ。
今度の地域開発のプロジェクト
チームの一員になれたのよ。
お父様の御尽力があったおかげ
なのかもしれないけれど
それでも私は嬉しいのよ。
だから、もっと長く今の部署で
働きたいのよ。」
父「私は何もしていないよ。
花恋を皆が認めてくれたという事だろう。
出来のいい娘で助かるよ。」
お父様に嘘をついている。
その罪悪感がほんの少しだけ
私の胸に棘をさす。