アッファシナンテ

~崎本side~


しばらくして俺は入院した。
もちろん延命治療はしない。
でも、1人でいるのは怖かった。

金はいくらでも出す。
そんな俺のバカな戯言に
付き合ってくれたのは
サービスを売りにする
このクソでかい病院だけだった。

誰にも伝えていないから
俺の病室に客が来ることはない。
来るとすれば様子を見に来た
医者か看護師くらいだ。

ーコンコン

遼「はい。どうぞ。」

ーガラガラ

春川「失礼致します。」

...1人だけいた。
俺が伝えなくとも俺の事は
何でも知っている人が。
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