アッファシナンテ

旦那様は立ち上がり
戸棚からバカラのグラスを
もう一つ出した。

父「1杯どうだね?
今日は花恋の迎えはないだろ?」

春川「...ですが...。」

父「未来の息子になるかも
しれない男と私は
乾杯がしたいんだよ。」

春川「...え?」

父「私は応援しているよ。
君と花恋とのお付き合いを。
...春川。これからも
花恋の事を頼む。」

私は旦那様が洋酒を入れてくれた
グラスを手に持った。

春川「もちろんでございます。
一生、お嬢様をお守り致します。」

その日、私は初めて
旦那様とグラスを交わした。
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