アッファシナンテ
~花恋side~
気にならないと言ったら
嘘になる。だけど、あの日以来
私は崎本さんに連絡する
手段を失ってしまった。
携帯の番号も変わり
以前住んでいたマンションからも
いなくなっていた。
だけど、どうしても伝えたかった。
崎本さんのおかげで
春川と恋人同士になれた事も
私の事を1番に考えてくれた
崎本さんのその優しさへのお礼も
直接会って伝えたかった。
...それに...本当の事を言うと
まだ崎本さんの事を
忘れた訳ではなかった。
春川と一緒にいると幸せだけれど
やっぱりその次には
崎本さんの事を考えていて
もう一度だけ会いたいと思った。