アッファシナンテ
でも、あの女がもう一度
ここに来るのを待ち続けられるほど
悠長な人間ではないし、とにかく
一刻も早くこの不気味な金を
目の前から消し去りたかった。
遼「はぁ。」
俺は店の連中にあの女の
会社を聞き、その場所へ向かう。
滅多に出ない昼間の世界は
不気味なくらいに明るかった。
太陽も人も何もかもがキラキラと
輝いていて、吐き気がした。
会社近くのベンチで何時間も
あの女の事を待ち続けると
ようやく、あの女の姿が見えた。