アッファシナンテ
花恋「あなたは今日このベッドで
眠りなさい。これは主としての
命令よ。...私はあなたの愛を知りたいの。」
春川「よろしいのですか?
お嬢様の初めての人が私でも...。
きっと、後悔なさいますよ。」
花恋「分からないわよ。
後悔するかしないかなんて。
後にならないと分からないもの。
だけど、一つだけ分かっているの。
私は今日、あなたと一緒に眠らなければ
明日、きっと後悔するわ。」
目の前の人は美しく愛おしい。
その姿を前にして理性を
保てる人がいるのなら
一度、会ってみたい。
大切にするという事の意味を
教えてもらいたい。
ずっと守ってきた距離。
例え、恋人同士になったとしても
その距離だけは保ってきた。
何があったって超えないと決めた
壁をよじ登るには勇気がいった。
なのに、今は勇気など必要ない。
お嬢様がその壁を
よじ登ってきてくれたのだから。