アッファシナンテ
だから、ずっと待っていた。
元執事の事だから、ご丁寧に
報告してくると思った。
俺になんて伝えなくてもいいのに。
結婚した事を伝えると思った。
元執事は生真面目な奴だから。
遼「あんたは本当に
何もしなくていいのか?」
花恋「何もって?」
遼「ずっと家にいるんだろ?
外に出て、やりたい事
やらなくていいのかよ?」
花恋「私は光の妻なのよ。
屋敷で光を待ち、光を支える事が
私の仕事なのよ。」
遼「支えるって何?」
花恋「光のために家事を覚え
この藤堂家を守る事よ。」
遼「料理も洗濯も掃除も
ほとんど出来ないあんたが
この屋敷にいて、あいつに
何をしてあげられるんだよ?」