アッファシナンテ
花恋「だから、今
それを教わっているのよ。」
遼「この屋敷にはメイドがいる。
洗濯や掃除はメイドがやってくれる。
この屋敷にはシェフがいる。
料理はシェフが作ってくれる。
あんたがするべき事なんて何もない。
それよりも、あんたには
するべき事があるんじゃない?」
花恋「それは、何?」
遼「やりたい事をやって
毎日が楽しいって
生きる事がめちゃくちゃ楽しいって
あいつに見せてやる事なんじゃない?
今のあんたは全然楽しそうじゃないよ。」
少し、言い過ぎたかなと反省した。
だけど、花恋は笑っていた。
花恋「そうかもしれないわね。」
遼「俺はもうあんたの恋人じゃないし
ホストと客の関係でもないけど
俺はいつでもあんたの味方だから。
執事としてではなく崎本 遼として。」
ああ、本当に花恋は
憎いくらいにいい笑顔をするんだな。