アッファシナンテ
その後に元執事のために
仕立てたスーツを取りに行き
花恋のネイルへと向かった。
沢山のデザインに頭を悩ませる花恋に
ほんの少しイライラしたけれど
身も心も綺麗にしたいという
女の人の信条を汲み取った。
最後に美容室でドレスに着替え
ヘアセットを終えた花恋を
見た時に思った。
俺は次元の違う人に恋をしてしまったのだと。
そのくらいに花恋は美しく
眩しかった。普段からもその
華やかさはあるけど
綺麗な洋服に身を包みプロの手で
ヘアメイクを施した花恋は
普段の数倍眩しかった。
屋敷に戻り、後は執事を待つばかり。
でも、執事は20時になっても
21時になっても帰っては来なかった。