アッファシナンテ
~光side~
花恋との約束は覚えていた。
でも、仕方ない。
仕事でトラブルが発生したと
説明すれば、きっと花恋も
許してくれるだろうと思っていた。
ーガチャ
屋敷に戻ったのは22時半。
俺が書斎にへ向かうと
真新しいスーツが用意されていた。
ふと、机に置かれたカレンダーに
目をやると大きな二重丸が書いてあった。
...そっか、今日は結婚記念日だったんだ。
それで、19時に屋敷へ戻れだなんて
無茶な事を言ってたのか...なんて
気付いた時には遅かった。
俺は慌てて寝室へ向かい
眠っている花恋に声をかけた。