アッファシナンテ
花恋「荷が重いんですって。」
遼「ああ。何か分かる気がする。」
私には分からない事が
彼には分かるらしい。
花恋「どうして分かるの?」
遼「何気ない気持ちで誘った女が...
って言ってもあんたには分かんねぇか。
ちょっといいかも。でもまだ
付き合うほど好きじゃねぇ女を
とりあえずデートに誘ったら
実は財閥の娘でしたって知ったら
怖じ気づくだろ。軽い気持ちで
デートしてあんたに付き合えって
言われたら断れねぇし、でも
大金持ちの女と付き合っていく
覚悟も出来てねぇ。気軽に
あんたとデートなんて出来ねぇよ。」
花恋「でも、あなたは来てくれたわ。
なぜ、来てくれたの?」
彼は私から視線を逸らし
やっぱりぶっきらぼうな
表情をしていた。