俺にすればいいのに。
「私、そろそろ…」


もう少しだけ、一緒にいたい……


気がつくと俺は、立ち上がる先輩の手首を掴んでいた。


「優くん?」

「あの……写真、撮りませんか?」

「急にどうしたの?」

「先輩に会えるのも、今日で最後だから…思い出に、と思って…」

「卒業式でも会えるじゃん」

「卒業式はいろいろと忙しいかな、と思ったので」

「いいよ、撮ろう?」


俺の横に並ぶ先輩から、ふわっと甘い香りがした。


今まで我慢してきた感情が爆発しそうだ……
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