諦めるには値しない

~珀斗side~


一人でいるのが怖くなって
無性に寂しさが込み上げてきて
当てもなく街へと出掛けた。

どこに向かえばいいのか。
その先に何が待っているのか。

得体の知れない恐怖に
押し潰されてしまいそうだった。

どこで間違えたのか。
どこで狂ってしまったのか。

その答えは分かってる。

全部全部、昴のせいだ。
昴が俺たちよりも、あんな
ヘタレ野郎を選んだせいだ。

何で...俺じゃないんだよ?
俺はお前のダチじゃねぇのかよ!
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