諦めるには値しない

冴子「珀斗!」

聞きたくなかった。
昴の母ちゃんの声なんて。

珀斗「...冴子さん。」

冴子「ひっどい顔。
イケメンが台無しね。
お茶でも飲んでく?」

でも、花屋から顔を出した
冴子さんの姿を見て
何だか無性に安心した。

冴子さんに言われるがまま
イスに腰掛け冴子さんの
淹れてくれたお茶を一口飲んだ。

冴子「また喧嘩したの?」

珀斗「まあ、男の勲章っすよ。」

冴子「なーにが男の勲章よ。」
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