諦めるには値しない
昴「待てよ、高杉!
何で、てめぇはそこまで
俺らの事を嫌うんだよ!」
高杉「君たちはきっと僕たちの事なんて
覚えていないだろうね。
殴った相手もカツアゲした相手も
その場にいて巻き込まれた人の事も
きっと全部忘れてると思う。
だけど、逆の立場の人間は
君たちの事を忘れないんだ。
僕だって、真山くんの事を
忘れた事は一度もないよ。
憎しみほど根強く残る物はないんだ。」
昴「まさか、お前
真山にカツアゲされたのか?」
高杉「中学生の頃
少し肩がぶつかっただけで
路地裏に連れ込まれて凄まれて
僕は何の抵抗も出来ないまま
財布を渡したんだ。カツアゲは
珍しい事じゃなかった。
それだけなら許せた。
でも、真山くんは当時の僕の友達が
大企業の御曹司だと知って執拗に
彼の事を追いかけ回した。
その結果、彼がどうなったか分かる?」
昴「いや。」