諦めるには値しない
高杉「彼は部屋から
出られなくなってしまったんだよ。
今もまだ引きこもったままだ。
君たちみたいな人間に弱い奴の
気持ちなんて分からないだろうけど
君たちの何気ない憂さ晴らしが
人の人生を狂わせる事だってあるんだよ。
だから、僕は‥‥いや、何でもない。」
昴「言えよ。言いてぇ事があるのなら
ちゃんと俺に言えよ!
確かに俺はてめぇの気持ちなんて
分からねぇよ。殴られた側の気持ちも
カツアゲされた側の気持ちも
今まで考えた事すらねぇよ。
でも、今、俺とお前は同じ目標に
向かって汗水流す仲間なんだ。
てめえの言いてぇ事は全部
聞かなきゃなんねぇだろ。」
高杉「僕は‥君たちが嫌いだ。
弱い者ばかり目の敵にする
君たちみたいな不良が大嫌いだ!」
昴「そうか、分かった。
そうやって言やぁいいんだよ。
てめぇはよ、色んな事を
小難しく考え過ぎなんだって。
思ってる事があるのなら相手が
誰であろうと言えばいい。
大丈夫だ。てめぇの気持ちは
ちゃんと受け取るからよ。」
高杉はようやく何かに気が付いた
みたいだった。