諦めるには値しない

庄司「本当すみません。
明日からは出ますから!」

芹沢くんと少し話をすると
庄司くんは体育館を出て行った。

陶太「庄司くん、何て?」

昴「妹の病院に行かなきゃ
ならねぇらしい。」

陶太「病院って?」

昴「小さい頃から庄司の妹は
体が弱くてな、ずっと入院してるんだ。
親父さんは昔に亡くなって
お袋さんは朝も昼も夜も
働きに出てるからあいつが
妹の面倒を見てるんだ。」

いつも自由に生きてる芹沢くんたちは
もしかすると僕たち以上に色んな物を
抱えて生きているのかもしれない。

あの庄司くんにそんな事情が
あっただなんて。
< 245 / 582 >

この作品をシェア

pagetop