諦めるには値しない

~真山side~


随分と長い時間、練習してたようだ。

家に帰ってもやる事のない俺は
体育館で練習した帰りに
ここへ寄ってはバカみたいに
毎日ボールを追いかけている。

ベンチに置いてあるタオルで
汗を拭いていると
こちらをじっと見つめている庄司がいた。

真山「庄司、妹さんの様子は
どうだった?」

庄司「あ、いや。今日は
美嘉に会ってないんで。」

真山「病院に行ったんだろ?
せっかくなら会ってきたら
よかったじゃないか。」

庄司「そうなんすけど合わせる顔が
ねぇっつーか。今、美嘉に会ったら
余計な事言っちゃう気がして‥。」
< 250 / 582 >

この作品をシェア

pagetop