諦めるには値しない
~藤野side~
藤野を追いかけ部室を出ると
体育館裏で不動とその仲間が
タバコを吸っていた。
藤野「不動!」
不動「藤野先輩。
どうしたんですか?」
不動は慌ててタバコを揉み消すと
いつもと変わらぬ笑顔を僕に向けた。
藤野「さっきの事なんだけど
考え直してもらえないかな?
僕たちには芹沢くんたちが必要なんだ。」
不動「先輩って本当に甘いですよね。
確かにあの人たちは上手いですよ。
でも、元は暴力事件を起こした
不良なんです。今、真面目に
練習してるからって明日あの人たちが
喧嘩しないって保証はありますか?
信じるだけ無駄ですよ。
クズは結局クズのままなんですよ。」