諦めるには値しない
藤野は泣き崩れた。
その姿に気付いたのか
不動は藤野に視線を向ける。
不動「‥‥藤野先輩‥。」
昴「てめぇはまだ伝えられるじゃねぇか。
どんなに分からず屋な父親だろうが
てめぇの父親は生きてるんだからよ。
てめぇが取り返すんだよ!
てめぇの手でてめぇの居場所を
掴み取るんだよ!」
藤野「不動‥やろう。
もう一度、僕たちと一緒にバスケを‥。」
不動「でも、俺は‥‥」
昴「グダグタ言ってんじゃねぇ!
俺らはもう終わってるんだろ?
俺らに憧れてる人間はいねぇんだろ?
だったら、てめぇがもう一度
俺らを光の差す場所へ連れてけよ。」
不動は理事長室の前で
父親を待ち続け、出てきた
そいつに向かって頭を下げた。