諦めるには値しない
昴「言っただろ?
俺が信じてるのはてめぇじゃねぇ。
藤野だってな。‥でも、てめぇの
本気はちゃんと受け取った。
戻ってこいよ、もう一度。
この世界で輝いてみろ。」
不動「言ったじゃないですか。
俺は負けたんです。
潔く負けを認めるのも
スポーツの世界では大切なんです。」
僕も不動も分かっていた。
もう諦める他ないと。
だって僕たちは負けたんだ。
藤野「不動‥‥ごめん!
せっかく不動がアドバイスしてくれたのに
無理に僕が切り込んだせいで‥負けて‥。」
珀斗「俺は動けなかった。
パスを受けたってどのみち
無理だったんだよ。
だから、藤野のせいじゃない。」
藤野「‥日向くん‥‥。」
日向くんが僕の肩をポンと叩く。
陶太「終わった事をいくら
嘆いたって仕方ない。
今回はダメだったけど、何とか
不動をうちのバスケ部に入部
させる方法を考えよう。」
珀斗「トタの言う通り。
きっと何か方法があるはずだ。」
だけど、皆は前向きだった。
諦めていた僕とは違い
皆、不動のために一生懸命だった。