諦めるには値しない
トタもようやく
キャプテンらしくなってきた。
いつも昴に怯えていたあの頃とは
比べ物にならないくらい成長した。
皆が前向きな気持ちで練習を再開する中
不動だけはやっぱりその場に
座り込んだままだった。
珀斗「やっぱりお前は間違ってないよ。」
俺が手を差し伸べると
その手を不動はすんなり掴み
体育館の隅へと移動する。
不動「俺って本当に· · ·昔から
トラブルメーカーなんですよ。
前の学校でもチームメイトと
上手くいかなくて、その頃は全部
周りが悪いって思ってましたけど
どんな環境にいたって
結局変わらないんです。
トラブルメーカーは俺だから。
どれだけ周りが良くしてくれたって
俺がいるせいで悪い事しか
起きないんですよね。」