諦めるには値しない
昴「俺らはマジなんだ。
てめぇも本気でやれよ!」
僕が謝ると芹沢くんは突然
北山先生の胸倉に掴みかかった。
昴「手抜いてんじゃねぇぞ。
ザビエル!!」
芹沢くんの睨みと怒りを
受け取ったのか北山先生は
その手をそっと離した。
北山「手を抜いている訳じゃない。
時代の流れだよ。」
昴「はぁ?」
北山「私のやり方はこの時代には合わない。
だから、私は指導者をやめたんだ。」
陶太「どうゆう意味ですか?」
北山先生は悲しそうに微笑んだ。
北山「昔はね、何をやっても許された。
バスケを舐めている人間を殴っても
それで強くなるのなら許された。
でも、今はどうだ?ほんの少し
突き飛ばしただけで手が掠る程度でも
体罰だなんだと騒ぎ立てられる。
そんな時代の流れの中で私はもう
指導の仕方が分からないんだよ。」