諦めるには値しない

僕はその頃の北山先生を知らない。
だけど、確かに今の時代
教師が生徒を殴れば問題になってしまう。

問題になれば北山先生は
教師を続けられなくなってしまう。
芹沢くん達と出会ってから
色んな事を経験したから
北山先生の苦悩はほんの少しだけ
理解する事が出来た。

昴「おい、ザビエル。
俺らを誰だと思ってんだよ?
俺らをそんなヘタレと一緒にするな!
てめぇが殴ろうが蹴ろうが
罵声を浴びせようがここにいる奴らは
そんな事で諦めるほど
往生際がよくねぇんだよ。
俺らはてめぇの本気を見たいんだ!」

北山先生はもう1度
芹沢くんに向かって微笑んだ。

北山「私の事を恨んでるんじゃ
なかったのか?」

昴「ああ。てめぇの事は
死んでも忘れねぇほどに恨んでた。
でも、今は違う。」

北山「何が違う?」
< 412 / 582 >

この作品をシェア

pagetop