諦めるには値しない
昴「あの時、てめぇは俺に言った。
お前にはバスケの才能がある。
申し分ないほどに上手いけど
お前は勝ち続けられる人間じゃない。
だから、試合には出さないって。
あの頃は何言ってんだよ、このハゲって
その事をずっと根に持ってた。
てめぇがあの時、俺を試合に出してりゃ
もっと違う今があったかもしれないのに
なんて、柄にもなく思ったりしてよ。」
だけど芹沢くんは過去を知ってる。
芹沢くん達の過去と北山先生の過去は
きっと、同時進行なんだ。
終わってない。今なんだ。
昴「でも、今なら分かる。
仲間の事を信じられない奴が
勝ち続ける事は出来ねぇ。
バスケは5人の‥いや、ここにいる
全員の想いが一つにならねぇと
勝てないスポーツなんだって。
スタンドプレーで乗り切れるほど
甘くねぇ。5人で懸命に繋いだ
ボールが1つのシュートを生む。
その事を俺は陶太に教わった。」
北山「随分と成長したんだな。」
昴「俺らはてめぇの事を信じてる。
いつか、てめぇが本気になって
俺たちにバスケを教える気に
なるかもしれねぇって信じてる!
だから、俺らが信じてる分
てめぇも俺らを信じろよ!」
北山「...ふ。お前たちのどこに
信じる価値があると言うんだ?」