諦めるには値しない

真山「その怒りだけで本当に
お前は冴子さんと生活を共にした
何十年間を捨て去る事が出来るのか?」

昴「当たり前だろ。
そんなもの屁でもねぇ。」

真山「なぁ、昴。」

昴「何だよ?」

真山「どうしてお前はいつも
悲しみを独り占めしやがる?
人の悲しみには寄り添うくせに
何故、お前は自分の悲しみに
寄り添わない?」

昴「だったら、てめぇが
俺と同じ立場になった時
てめぇは許せるのかよ?」

真山「許せないと思う。
でも、少なくとも俺は
相手の悲しみには寄り添うよ。
悲しかったのは、辛かったのは
お前1人じゃないだろ?」

昴「どうゆう事だよ?」
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