諦めるには値しない

陶太「僕が皆と違うから...
僕が弱虫だからイジメられる。
分かってるけど、でも僕は
ここにいる人たちと
同じようにはなりたくない!!
僕がもっと上手く人付き合いの出来る
人間だったら、こんな風な
苦しい想いはしなくて済んだのに
何で僕は、いつもこうなんだろう。」

珀斗「別に俺はお前が死んでも
死ななくてもどっちでもいい。
助けてやろうとかそんな正義感もない。
でも、人と違う事こそが個性だろ?」

陶太「個性ですか?」

珀斗「俺、こう見えてもイジメとか
ダセェ事しない人間だからさ
お前の事をイジメてる奴の気持ちとか
さっぱり分かんねぇけど。
お前が平然とした態度でいたら
つまらなくなって、また別の奴を
探すんじゃねぇの?
ダメージを与えられない人間に
攻撃しようなんて多分思わねぇよ。」

陶太「それは、あなたが
強い人間だからですよ。」

珀斗「お前は弱虫じゃねぇよ。」

陶太「え?」

珀斗「だって、お前は
自分の命と引き換えにイジメと
戦おうとしてるじゃん。
自殺しようなんてさ、強くなきゃ
出来ないよ。」

僕はそんな日向くんの言葉に
救われたんだ。

ーENDー
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