諦めるには値しない

珀斗「うん、何か合宿が
近付いてきたら居ても立っても
居られなくなってきてさ。
本当キャラじゃないよな。」

昴「だな。キャラじゃねぇ。」

珀斗「昴、どうかした?」

昴「何が?」

珀斗「何か顔疲れてるから。」

昴「本物の家族って何なんだろうな。
偽物だろうと本物だろうと
同じ屋根の下で暮らしてりゃ
家族って事にはならねぇのかよ。」

珀斗「え?」

昴「悪い。何でもねぇ。
部室に不動がいるから
あいつの練習に付き合ってやれ。」

珀斗「お前はどこ行くの?」

昴「忘れ物取りに行ってくるわ。
またすぐに戻って来るから。」

分かってるんだよ。
俺だって。ちゃんと。
< 446 / 582 >

この作品をシェア

pagetop