諦めるには値しない

冴子さんとの電話を切ると
俺は体育館へと向かう。

真山「コソ練なんて今時流行らねぇぞ。」

昴「真山!」

真山「軸足を変えてみろ。」

昴「はぁ?」

真山「お前の軸足は右じゃねぇ。
左だ。ったく、これだから
人の話を聞かない奴は困るよ。
何度も北山に言われてんのに
これっぽっちも聞いてねぇんだから。」

一瞬イラっとした表情を
浮かべた昴は言われるがまま
軸足を変えてシュートを打った。

綺麗なフォームで打たれた
3ポイントシュートは
見事にリングに吸い込まれた。

真山「食堂は10時までだぞ。」

昴「飯なんか食ってる場合かよ。」
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