諦めるには値しない
真山「そう言うと思ってよ。
ほら、おにぎり作ってもらったから食え。
そんなんじゃ明日まで持たねぇだろ。」
昴は小さく笑うと
ボールを手に持ったまま
俺の元へとやってくると
食堂の人に作ってもらった
おにぎりを頬張った。
昴「何しに来たんだよ?」
真山「ああ、面倒な事になってな。」
昴「陶太と珀斗の事か?」
真山「何だよ、お前。
知ってたのか。」
昴「わざわざご丁寧に
桜ヶ丘高校の奴が伝えに来たよ。」
真山「どうするつもりだ?」
昴「どうするも何もねぇだろ。
こうゆうのはな、ただ
見守るしかねぇんだよ。」
初めて、陶太の秘密を知った時
俺は少しばかり動揺した。
でも、昴はそんな事
気にも留めてないみたいだった。