諦めるには値しない
~珀斗side~
昴は何も言わずその場から立ち去った。
伝わったのかそうじゃないのかは
分からない。· · ·でも、多分これ以上
俺たちに出来る事は何もない。
陶太「日向くん、話があるんだけど
いいかな?」
状況を察したのか他の連中も
部屋へと戻って行った。
珀斗「何?話って。」
陶太「本当にごめんなさい!
日向くんにまで迷惑かける事になって
申し訳ないと思ってる!
日向くんへの気持ちはどう弁解しても
やっぱり嘘だとは言い切れない!
でもね、僕は‥別に日向くんに
その気持ちを伝えるつもりはなかったんだ。
こんな形になっちゃったけど
それだけは信じて欲しい!」
俺に頭を下げながら
そう言う陶太の姿を見て
真山の言った言葉の意味も
陶太が昴に言った言葉の意味も
理解する事が出来た。