諦めるには値しない

陶太「それは一体何なの?」

昴「一度信じると決めた奴は裏切らねぇ。
中途半端でいつ人を裏切るか
分からねぇ、どんなに弱い奴でも
俺らは一度信じると決めた相手を
裏切る事はしねぇんだ。
どれだけ道を踏み外したって
どれだけ世間から毛嫌いされたって
俺たちは信じてくれる仲間さえいれば
そんな事どうだっていいんだ。
お前は俺たちの仲間だ。
だから、お前の夢が叶うのなら俺たちは
どんな犠牲も屁じゃねぇんだよ。」

昴はいつも美味しいところを持っていく。
せっかく俺が決めゼリフまで
考えたって言うのにその全てを
横取りしていくんだから。

昴「明日でケリつけるぞ。
俺もお前もちゃんと。」

陶太「ケリ?」

昴「俺たちは明日
本物の家族を手に入れるんだ。」

でも、今日だけは許そうか。
昴も一つ、壁を乗り越えたんだから。
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