諦めるには値しない

昴のその背中に俺は不安を覚えた。
見覚えのある背中だったから。

昴「なぁ、真山。」

真山「何だよ。」

昴「明日はぜってぇに勝つからよ
決勝戦くらいはてめぇも出ろよ。」

真山「当たり前だろ。」

昴「鈍った体元に戻しとけよ。」

真山「分かってる。」

昴「じゃあな。」

去っていく昴の背中に
声をかける事はしなかった。
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