諦めるには値しない
~珀斗side~
部室へ戻ると皆、黙り込んでいた。
そんな中、一番に口を開いたのは
陶太だった。
陶太「日向くん!何か知ってるんでしょ?
君も芹沢くんと一緒に
暴力事件を起こしたんだから。
あの時、何があったの?」
珀斗「俺は何も知らない。
ただ、あの時昴は本気で怒ってた。
目の前の奴が死ぬかもしれないほど
殴って殴り続けて‥ちゃんと
程度を知ってる人間なのに
コントロール出来なくなるほど怒ってた。」
陶太「それは、どうして?」
珀斗「俺には分からない。」
陶太「分からないって
じゃあ何で日向くんは
一緒になって殴ったりしたの?」
珀斗「ダチ‥だからだよ。
昴は俺にとってかけがえのない
ダチなんだ。そんな奴が
目の前で戦ってる姿を見て
何もしない訳にはいかないでしょ。」