諦めるには値しない
~真山side~
珀斗「· · ·なるほどな。
今、分かったわ、俺がずっと
お前の事を嫌ってた理由。」
ずっと黙っていた日向が
俺に向かって微笑んでいた。
珀斗「お前の事いい奴だとは思うけど
俺はずっと好きになれなかった。
ううん、むしろすげぇ嫌いだった。
例えお前が昴のダチだろうが
お前の事をダチだとは思えなかった。
明確な理由がある訳じゃなかったけどさ
今のお前を見てて分かった事がある。」
真山「意味が分からない。」
珀斗「お前見てると俺みたいで嫌いだった。」
真山「日向と俺は違うだろ?」
珀斗「生い立ちとかそうゆう事?
俺には親がいてお前には親がいないとか。
そうゆう事を言ってるのなら
どっちだって変わらないと思う。
物心ついた頃からずっと思ってたよ。
俺を産んだせいで母ちゃんは
幸せになれないんじゃないかって。
何度、新しい彼氏が出来ても高校生の
しかも出来の悪い息子がいるから再婚
出来ないんじゃないかって。そう思ってた。
でも、母ちゃんは1度も俺を責めなかった。」