諦めるには値しない
~珀斗side~
俺たちは急いで試合会場へと向かった。
北山「お前たち何やってる!!
もうすぐ試合なんだぞ!」
珀斗「悪い。悪い。
すぐ着替えっからよ!」
北山「芹沢、真山、日向。
その傷はどうしたんだ?」
珀斗「うるせぇな。
ちょっと転んだだけだって。」
いつもの調子でおちゃらけて見せた
俺に北山はため息をついていた。
昴「真山、後の事は頼んだ。」
真山「ああ。」
本当の事を言うと俺は昴と共に
このコートに立ちたかった。
多分、それは俺だけの気持ちじゃない。
渋々、昴の言葉に頷いた真山も
先にコートへと向かったトタ達も
気持ちは一つだと思う。
でも、こればっかりは仕方がない。