諦めるには値しない
昴は学校を辞めてしまったのだから。
諦めるしかないと思った。
でも、ザビエルは俺たちを
見つめる昴に声をかけた。
北山「お前は出ないのか?」
昴「俺はもうこの学校の
生徒じゃねぇ。
今更、出れる訳ねぇだろ。」
ザビエルはポケットから何かを
取り出すとビリビリに破いた。
北山「お前の退学届は受理されていない。
私がお前を辞めさせたりはしない!
芹沢、お前は今でも桃員高校の生徒だ!」
昴「ザビエル‥。」
北山「全国大会にあいつらを
連れてってやるんじゃなかったのか?」
昴「あたりめぇだろ!
何があったって俺は自分の
言った事を曲げたりしねぇ。
それが俺の生き方だ。」
北山「早く行きなさい。
皆、お前の事を待ってる。」
ザビエルに背中を押された昴が
笑いながら俺と真山の元へやって来る。
ユニフォームに着替えた俺たちが
コートへ向かうと
そこにはスーツを着た大人たちが
トタたちの前に立ちはだかっていた。