諦めるには値しない
~高杉side~
嫌な予感がしたんだ。
あの日、芹沢くんの姿を見ていた
陶太の横顔がいつもと違う気がして
怖かったんだ。
松葉先生の話を聞いて
どこかへ走って行く陶太の事を
僕は必死に追いかけた。
陶太が向かった図書室に着いた頃には
またどこか別の場所へ向かっていて
僕はそれを追いかけた。
陶太の向かった先は職員室だった。
入ろうかどうしようか
迷っていると陶太は北山先生と
共に職員室の中から出てきた。