花瓶─狂気の恋─
を使って勝負する。お互いが利用し合うって形でいいと思っている。でしょ?」


「えぇ....分かった。使わしてもらうよ、このプラン。」


「お気に召して良かったわ〜。じゃあ決行日決まったら報告して。報告日でも言いけれど...あ、次の報告日楽しみにしてて頂戴。」


「....何かあるの?」


「........その麻紀って子の殺し方....貴女のケアについて、色々とアイディアを上げるわよ。それじゃあ、これ以上は無さそうだから切るわね。それじゃあ。」


雫はそう言い残すと、すぐに電話を切った。真帆は真っ暗になった電話を見つめ、フッと笑った。


雫のプラン....それに豚の処分...もうすぐ....もうすぐで先輩は私のモノ....そして私も先輩のモノになる....
最初はイカれた女かと思ってたけど、雫はこの試練を乗り越えるための神様からの贈り物かもしれない。


真帆は雫の頼りがいに感謝しながら、部屋を暗くして就寝した。麻紀達のイジメを避ける為にわざと毎日朝早く起きなければならなかったからだ。
そうすることによって真帆は相手を煽っていた。弱者のささやかな反撃、それはいつしか自分の寝首を狩る一撃になるとは知らず、麻紀達はまんまと罠に引っかかっていた。
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