花瓶─狂気の恋─
血も舐めてみたけど、今まで口にした中で一番危険で頭がおかしくなるような感じがしたわ。身体がゾクゾクして下部が烈火の炎のように燃え盛っていた。
「はぁ....凄...もう我慢出来ない....」
私は死んだ彼の身体を使って身体の熱を冷ましたわ。まさか自分の初体験が死体とは思わなかったけど、後悔はしてない。寧ろ気持ちよかったし、楽しかったわ。私の身体が動く度に潰れた肉が気持ちいい音を出す、色んな新発見をする事が出来た。
「あっ....んん!!.......ふふふ...あははははははは!!」
絶頂の快楽を味わった私は全身血だらけになりながらも大空に向かって笑った。まるで大秘宝を見つけたような興奮と高揚で心がいっぱいだった。
私が死んだ少年のあちこちから私の指紋が見つかったから、警察から犯人扱いされた時もあったけど、女子高校生からの証言ですぐ無実になったわ。
それから私の中で何かが変わったの。小説を書きたくてしょうがなかった。自分が体験した素晴らしい出来事を共感してもらいたいし、知ってもらいたくなった。
その感情は消えてしまうことなく、今に至るというわけよ。