私は、君のことが
『それでは、皆さんお待ちかねのジャンプをしてもらいましょーう!』
客席から歓声が上がる。
『ジャーーンプ!』
キラキラと、夕日を反射しながらイルカが飛び上がる。
上から吊るされたボールにタッチして、豪快に着水する。
バッシャーーーン!!
キャーーーー!!
水がかかりそう、というタイミングで配られていたビニールシートをサッと広げ、自分と穂純を守る。
「ありがとう、雅ちゃん!」
夕焼けの空に、もう一度輝く太陽。
(本当に、穂純は私を喜ばせる天才だな)
『それでは、そろそろイルカショーは終了となります。イルカの仲間たちにバイバイしましょう!』
イルカは、挨拶の時のように手(?)をパタパタさせて、プールからはけていった。
『今日は特別に、これから花火が上がりますので、ぜひ、最後までお楽しみください!ありがとうございましたー!』
パチパチパチと客席から拍手が起こり、イルカショーは幕を閉じた。