私は、君のことが
最低。
ついに日曜日がやって来てしまった。
目的地は、電車で1時間くらいの距離にある、結構大きな水族館だった。
9時に駅前に集合ということで、10分前に着けばいいかと考えていたが、早く着きすぎた。
現在8時30分
今日の私のコーデは、モノトーンで統一したパンツスタイルだ。
学校では長い髪は結ばないといけないので1つにまとめているが、今日はそのまま流している。
5分くらいすると、高島健太がやってきた。
彼の爽やかさに似合った格好だった。
Tシャツの上に白い長袖シャツを腕まくりして羽織っていて、今日の天気も相まって、輝いてみえる。
「雅先輩、そういう格好するんですね…」
まじまじと見られ、少しイラッとする。
「悪い?」
「いや、そういうことじゃなくて……
綺麗です」
はにかみながら褒められた。
違和感を覚える。
(この表情は……)
答えが出そうになったとき、穂純が到着した。
明るい色のフワフワしたワンピースで登場した穂純は、本当に人形みたいで、可愛いかった。
「似合ってるよ。」
「えへへ、ありがとう、雅ちゃん!」
「ち、ちょっと雅先輩、俺のセリフ取らないでください!」
いつも購買部の前で繰り広げるじゃれ合いを、駅前で、私服でしてるって…
(新鮮だけど、なにやってんだ…)
そんなこんなで、デート(+1)がスタートした。