【短完】七夕の夜、君へ目一杯の愛を叫ぶ
彼女の正体
ピッピッピッピッ__________。

規則正しい音が、俺の後から聞こえる。

目に映るのは、白い天井。


鼻を刺激する、薬品の匂い。


………病院?


そして、動かせない、俺の手足。


視線を隣にやれば、


『母さん?』


俺の母親。

随分と、コケた頬。やつれて、白髪が増えた様な髪。


俺の声に反応したように、ピクっと瞼が動いて、俺を映す。

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