俺のそばにいろよ
「朝比奈侑香か」




少し、気になる




「てかさー達也?中学みたいに王子キャラしないでね?うるさいから」




「あー知ってるよ。だから私立にしたんだろ」





「ははーん、そうだな」





朝比奈侑香の人気は次の日になっても収まらず、逆に学校中に広まり、朝比奈侑香の机には男子でいっぱいだった




「朝比奈侑香さん!メールアドレス教えてください!」





「ご、ごめんなさい…あの、携帯持ってないんです」




「ぜってー持ってるだろ!交換しようぜ!」





…困ってるのが直ぐにわかった





「おまえらさ、朝比奈さんに迷惑かかってんの分かってる?困ってんじゃん、本人。いい加減帰れよ」





気がつくとおれは朝比奈侑香を庇っていた





「朝比奈さん大丈夫?」




「ありがとうございます、一之瀬くん」




俺の名前覚えてくれてるんだ?




「また何かあったら俺に言えよー、助けてやるから」




朝比奈侑香は顔を赤らめて頷いた




この瞬間、俺は恋に落ちたんだ
< 10 / 14 >

この作品をシェア

pagetop