運転手はボクだ
「大丈夫そう?」
…。
「あ、はい。問題ありません」
あ、でも、会ったばっかりの人のお宅にお邪魔するなんて…。
「おねえさん、ついたよ?」
「うん?」
…え?あ、そうなんだ。…あ。
てっきりマンションとか、そういった建物を想像していた。
見えているのは日本家屋。純和風の建物だ。
「車、入れるから。駐車場からも部屋に入れるから、表からで無くてごめん、いいかな?」
「はい」
そんな事は大丈夫だ。
別に表玄関からでないといけない理由も無い。
車はバックで駐車場にスーッと収まった。
「よし…。降りようか」
「おりる」
先に奥に行き、部屋へのドアの鍵を開けたようだった。
戻って来て千歳君のシートのベルトを外した。
「よし、千歳、降りて?」
「うん」
「あ、ごめん、千歳のシートがあるからちょっと降り難くなったけど、大丈夫?」
車は向こうの壁にピタリと寄せていた。いつもこっちから乗り降りするからだと思った。
「うっかり千歳がドアを開けて、全開にしても当たらないようにしてるから」
「大丈夫です、チャイルドシートは気になりません。普通に降りられます」
「うん、じゃあ、強引に連れて来ちゃったけど、入って?」
「はい」
さめじまさんはリモコンでシャッターを下した。
お邪魔します…と、入るとそこは台所の勝手口だった。
「ごめんね、こんなところから」
「いえ、全然気にしないでください」
「さ、千歳は手洗いして来て。トイレもね」
「うん」
抱っこから降りると洗面所にだろう、トコトコと歩いて行った。
「何だか悪かったね?あ、タオル、貰おうか」
あ。結局は洗わずそのままの返却だ。
「何だか…ごめんなさい、有り難うございました」
バッグから取り出して両手でうやうやしく渡した。
「フ。何だか…どういたしまして」
さめじまさんも両手で受け取った。
…。
「フフ」
「フ、ハハハ」
おわったよ、と千歳君が戻って来た。
「なに?とと、なにがおもしろいの?」
…。
「あ、はい。問題ありません」
あ、でも、会ったばっかりの人のお宅にお邪魔するなんて…。
「おねえさん、ついたよ?」
「うん?」
…え?あ、そうなんだ。…あ。
てっきりマンションとか、そういった建物を想像していた。
見えているのは日本家屋。純和風の建物だ。
「車、入れるから。駐車場からも部屋に入れるから、表からで無くてごめん、いいかな?」
「はい」
そんな事は大丈夫だ。
別に表玄関からでないといけない理由も無い。
車はバックで駐車場にスーッと収まった。
「よし…。降りようか」
「おりる」
先に奥に行き、部屋へのドアの鍵を開けたようだった。
戻って来て千歳君のシートのベルトを外した。
「よし、千歳、降りて?」
「うん」
「あ、ごめん、千歳のシートがあるからちょっと降り難くなったけど、大丈夫?」
車は向こうの壁にピタリと寄せていた。いつもこっちから乗り降りするからだと思った。
「うっかり千歳がドアを開けて、全開にしても当たらないようにしてるから」
「大丈夫です、チャイルドシートは気になりません。普通に降りられます」
「うん、じゃあ、強引に連れて来ちゃったけど、入って?」
「はい」
さめじまさんはリモコンでシャッターを下した。
お邪魔します…と、入るとそこは台所の勝手口だった。
「ごめんね、こんなところから」
「いえ、全然気にしないでください」
「さ、千歳は手洗いして来て。トイレもね」
「うん」
抱っこから降りると洗面所にだろう、トコトコと歩いて行った。
「何だか悪かったね?あ、タオル、貰おうか」
あ。結局は洗わずそのままの返却だ。
「何だか…ごめんなさい、有り難うございました」
バッグから取り出して両手でうやうやしく渡した。
「フ。何だか…どういたしまして」
さめじまさんも両手で受け取った。
…。
「フフ」
「フ、ハハハ」
おわったよ、と千歳君が戻って来た。
「なに?とと、なにがおもしろいの?」