君と出会って

私達は、公園に行った。


「…あのな、中２の時の彼女居るだろ？"沙有実"って言うんだ。」


「ぅん。」


「沙有実は、俺と付き合ってた時…病気になった。しかも…心臓病。」


「…え？」


ココの空気が…ヤダ！！


「…それで別れたんだ。病気が原因でな。そのかわり、沙有実と家が近かった歩に預けた…」


「…だから、取られたって言ったの？」


「…うん。ホントは、取られてなんかナイのに…俺が守ってやれなかったから。だから、歩のセイにしたんだ…」


『俺が言ったんだ。啓斗のセイじゃないから！！ってね。』


「それから二人は、付き合うことになった。俺は、悔しかった！！自分の目の前で親友が元カノと付き合ってるのが！！」


「…。」


「…月日が経って、俺らは中３になったんだけど、沙有実に好きな奴が出来た。それで…沙有実は、俺らから離れて行ったんだ…」


「…男の子って誰だったの？」


「関口 勇真だよ。」


…何か空気が重い。


「沙有実は、勇真と付き合い始めた…しかも…子供が出来たんだよな。」

「…ゥソ！！それが…絵奈？？」


「…ぅん。でも…さっき歩が言った様に、心臓病が悪化した…」


『だから…赤ん坊も病気になる可能性があるらしい。せっかく生まれて来たのにね…』



いつの間にか、私の目から涙が流れてた。

でも…歩と啓斗の方が泣いていた。


「…でも、何で私に言ったの？」


「…ソレは、沙有実に会いに行くから、まなに許可を貰わなくちゃなんだ。あと…俺に彼女が出来たって報告しなきゃ。」


『まなもついて来てくれるかな？』


「…ぃぃの？でも赤ちゃん可愛いだろーな…」


「一緒に来いよ。俺の彼女だって胸はってさ！」


私は、正直心配だった…

もしかしたら、啓斗が沙有実サンのことを好きになってしまうカモしれないから。


何よりも…私自身が赤ちゃんを欲しくなってしまうかもしれないから。