four seasons〜僕らの日々〜
凍ったワンシーン〜心の叫び〜
長かった夏休みも終わり、九月になった。と言ってもまだまだ暑い。

体育館の中は熱気がこもっている。

椿は演劇部に入っている。汗をかきながら練習を終え、舞台の掃除をする。

ジャージから制服に着替え椿が家に帰ろうとしたその時、椿は二年生の先輩に呼び止められた。

「椿ちゃん、ちょっといいかな?」

「はい。何ですか?」

「実はね、文化祭の劇の脚本を書いてほしいんだ!」

その先輩の言葉に椿は少し戸惑う。

「え?でも、文化祭ってたしか十一月じゃ……」

「先生が言ってたリクエストが結構難しくてさ〜」
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