four seasons〜僕らの日々〜



待ちに待った十月十四日。

椿が待ち合わせ場所に行くと、美桜はもう待っていた。

椿は腕時計を見る。まだ待ち合わせの時間ではない。

「美桜、おはよう!」

椿が手を振ると、美桜も笑顔で「おはよう!楽しみだね〜」と言った。

「ごめんね、待った?」

「ううん、全然。今来たところ」

まるでカップルのような会話をしながら、美桜と椿は歩き出した。

椿はちらりと美桜を見る。紺色のトップスに白いスカート。シンプルだか、とてもかわいらしい格好だ。

それに比べて私は……、と椿が自分の服を見つめる。チェックのシャツにジーンズ。もっと女の子らしい服を買った方がいいのかな?と思った。

身長は二人とも低い。美桜が百五十四センチ椿が百五十六センチだ。

身長はそんなに変わらないのに、女の子らしさでは美桜の方が上だろう。優しくてオシャレ。ーーー椿が憧れるものを、全て美桜は持っている。
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